日本の不動産登記において、抵当権や根抵当権は、借入金の担保として設定されるものです。以下に、抵当権や根抵当権の抹消手続きについてポイントを整理します
1. 借金完済後も抵当権は自動的に消えない
- 借入金を全額返済しても、抵当権や根抵当権は登記簿に記載されたままとなります。
- このため、登記簿から抹消手続きを行うことが必要です。
2. 保証会社や金融機関が問題にする点
- 抵当権が登記簿に残っている場合、新たな借入申請や保証審査の際に問題となることがあります。
- 特に、担保価値に影響を与える可能性があるため、金融機関は慎重になります。
3. 抵当権抹消の具体的な手順
- 金融機関への連絡
- 抵当権者(借入時の金融機関)に連絡をして、抵当権抹消の手続きを進めるための書類を用意してもらいます。
- 通常、必要となる書類には以下のようなものがあります:
- 抵当権解除証書
- 金銭消費貸借契約書(借入契約書)
- 登記識別情報通知書(または旧登記済証)
- 金融機関の委任状(場合による)
- 必要書類の準備
- 抹消申請書を作成します(法務局のホームページからダウンロード可能)。
- 印鑑証明書(場合によっては必要)。
- 法務局への申請
- 近くの法務局で手続きを行います。
- 登録免許税として、不動産1件につき1,000円が必要です。
- 確認と完了
- 法務局での手続きが完了すると、抵当権や根抵当権が正式に登記簿から抹消されます。
4. 注意点
- 抵当権設定から長期間が経過している場合、書類が紛失していることがあります。その場合は金融機関に相談し、再発行を依頼します。
- 万が一、金融機関が統廃合などで存在しない場合は、後継機関や特定の手続きが必要になる場合があります。
必要に応じて、司法書士に依頼することもできますが、自分で手続きを行えば費用を抑えることが可能です。
登記手続のご案内:東京法務局
住所変更されている場合は、変更手続きなど必要です。司法書士さんにお願いする場合は、3~5万円ほどかかります。
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