💡 1. どんなときに税金がかかるの?
家や土地などの不動産を売って「利益(もうけ)」が出たときに、「譲渡所得税(じょうとしょとくぜい)」という税金がかかります。
💰 2. 税金の対象になる「利益(譲渡所得)」って?
次のように計算します:
譲渡所得(利益)= 売った金額 −(買った金額+売るための費用)
📦 3. 「買った金額」=取得費(しゅとくひ)って何が含まれる?
✅ 通常は以下のような費用が含まれます:
- 購入価格(売買契約書に書かれた金額)
- 仲介手数料
- 登記費用や印紙代
- 建築費(新築の場合)
- リフォーム費用(価値を上げるもの)
📉 建物には「減価償却費(げんかしょうきゃくひ)」を引く
→ 建物の価値は時間とともに下がるので、その分差し引く必要があります。
❓ 4. 買った金額がわからない場合はどうする?
領収書や契約書がなく、「取得費」がわからないときは、税務上こうなります:
📌 特例的に「売った金額の5%」を取得費として扱います
例:
- 売却価格:2,000万円
→ 取得費は 2,000万円 × 5% = 100万円として計算
→ ほとんどが「利益」とみなされて重い税金になる可能性大!
⚠️ 不利になるので、できる限り記録・資料を探しましょう。
🔧 5. 売るときにかかった費用(譲渡費用)も差し引ける
- 不動産会社への仲介手数料
- 売買契約書の印紙代
- 測量費用・解体費用(売却のためのもの)
- 境界確定費用 など
📈 6. 譲渡所得にかかる税率はどれくらい?
所有期間によって税率が違います:
区分 | 所有期間の条件 | 税率(所得税+住民税) |
---|---|---|
長期譲渡所得 | 5年を超えて持っていた場合 | 約20.315% |
短期譲渡所得 | 5年以下しか持っていない場合 | 約39.63% |
※判定基準は「売った年の1月1日時点で5年超かどうか」
📘 7. 実例でざっくり理解しよう!
🔹 例① 長期譲渡所得(取得費あり)
- 買った:2014年5月
- 売った:2025年4月 → 所有期間は10年以上 → 長期
- 売却価格:3,000万円
- 取得費:2,000万円(領収書あり)
- 譲渡費用:100万円
→ 利益:3,000 −(2,000+100)= 900万円
→ 税額:約 183万円
🔹 例② 長期譲渡所得(取得費不明 → 5%ルール適用)
- 売却価格:3,000万円
- 取得費不明 → 5%適用 → 3,000万 × 5% = 150万円
- 譲渡費用:100万円
→ 利益:3,000 −(150+100)= 2,750万円
→ 税額:約 558万円
📉 取得費がわからないと、税金が 大幅に高くなる!
🏡 8. マイホームには特例あり!
✅ 「3,000万円特別控除」:利益から最大3,000万円まで控除!
【条件の一例】
- 自分が住んでいた家を売る
- 売却の2年前から住んでいた
→ 利益が3,000万円以下なら税金ゼロになることも!
📝 9. まとめ:不動産を売る前に知っておくべきポイント
項目 | 内容 |
---|---|
税金がかかる条件 | 売却で「利益」が出たとき |
利益の計算方法 | 売値 −(買値+売却費用) |
税率 | 所有期間が5年超:20.315%/5年以下:39.63% |
取得費不明時 | 売却価格の5%とみなされる(税金が高くなる) |
節税の特例 | マイホームの3,000万円控除などがある |
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