1. 取引態様:「売主」
- 意味:その図面を出している会社(業者)が不動産の所有者(売主)である。
- 仲介手数料:かからないのが一般的。
- 理由:売主と直接の取引になるため、仲介(媒介)をしていない。
- 例:
- 「新築マンションを建てた不動産会社が自社で直接販売」
- 「リノベ済中古マンションを買い取って再販している業者(いわゆる買取再販業者)」
2. 取引態様:「代理」
- 意味:その業者は実際の売主(たとえば個人や法人)から販売を任されている代理人。
- 仲介手数料:かからないことが多いが、かかる場合もある(要確認)
- 理由:仲介ではないが、販売活動の実質的な手間がかかっているため、一部業者では手数料相当を請求することも。
- 例:
- 「不動産会社Aが、オーナー法人の代理人として賃貸マンション一棟を売却」
- 「建設会社の依頼を受けた不動産会社が新築戸建てを販売」
3. 取引態様:「仲介(媒介)」
- 意味:その業者は、売主と買主の間に立って取り持つ役割。
- 仲介手数料:原則かかる(法定上限あり)
- 手数料目安:売買価格の3%+6万円+消費税(400万円超の場合)
- 例:
- 「一般の個人が住んでいた家を、不動産会社が仲介して売る」
- 「不動産会社が、地主が売り出している土地を仲介する」
【補足:マイソクを見るときのポイント】
- 「売主」でも業者ではなく個人の場合:仲介会社を通していれば仲介手数料が発生する。
- 「売主:〇〇株式会社」かつ、マイソクの発行者も同じ会社なら仲介手数料は不要
- マイソクに2社の名前があるとき:片方が売主で、もう片方が仲介会社の可能性。確認が必要。
マイソク取引態様チェックシート:仲介手数料がかかるかの見分け方
【STEP 1】マイソク右下の「取引態様」を確認
表示 | 意味 | 仲介手数料の原則 | 備考 |
---|---|---|---|
売主 | その会社が物件の所有者 | かからない | 宅建業者が売主なら手数料不要。買取再販など。 |
代理 | 所有者の代理人(販売担当) | かからない or 実費請求 | 実費を名目に請求されることあり(事前確認)。 |
媒介(仲介) | 売主と買主の間を取り持つ | かかる | 通常、3%+6万円+税(400万円超の物件)。 |
【STEP 2】マイソクのどこを見るか?チェックポイント
チェックポイント | 見る場所 | 確認する内容例 |
---|---|---|
会社名の記載 | 図面右上または下 | 「売主」「媒介」として記載された会社名をチェック。 |
会社の重複 | 発行者と売主 | 売主と図面発行会社が同じ → 仲介手数料不要の可能性高。 |
備考欄の記載 | 図面の下部など | 「当社売主につき仲介手数料不要」などの記載があることも。 |
2社名記載 | 図面の右下など | 一方が売主、もう一方が媒介会社 → 仲介手数料が発生する可能性大。 |
【実例パターン早見表】
例 | 仲介手数料 | コメント |
---|---|---|
新築マンション販売(売主:デベロッパー) | 不要 | 売主が業者、自社販売 |
中古物件(媒介:〇〇不動産) | 必要 | 一般的な仲介取引 |
買取再販(売主:買取業者) | 不要 | 再販業者が直接販売 |
新築戸建(代理:〇〇不動産) | 確認要 | 代理取引だが、手数料相当がかかる場合あり |
個人売主の中古物件(媒介) | 必要 | 仲介を通すと個人売主でも手数料が発生 |
【ワンポイントアドバイス】
- 迷ったら「この物件、仲介手数料はかかりますか?」と担当に直接確認。
- 売主が宅建業者かどうかは「会社概要」や「免許番号」でわかる。
- 仲介手数料無料でも「契約書作成費」「事務手数料」などがかかるケースも。要確認!
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