■ 入院の「期限」と「注意点」
● 医療保険制度上の入院期間ルール(特に「療養病床」などの場合)
- 90日ルール:療養病床では、同じ医療機関に90日以上入院すると、医療費の自己負担が増えることがあります(※例外あり)。
- 180日ルール:同様に、入院が180日を超えると、医療機関への診療報酬(国からの支払い)が減らされ、病院側が「転院」を求めることがあります。
● 追い出される(退院を促される)理由
- 医療的に「退院可能」と判断されると、病院側から退院を促されることがあります。
- ただし、無理に追い出されることは違法です。本人や家族の同意なしに退院させることは原則できません。
● 転院は可能か?
- 可能です。
- 主治医の紹介状(診療情報提供書)を使って、別の病院・施設(回復期病棟・療養型病院・介護施設など)へ転院できます。
- 地域包括支援センターや医療ソーシャルワーカーが相談に乗ってくれます。
■ 病気の種類ごとの平均入院日数(例)
病気・状態 | 平均入院日数(目安) |
---|---|
肺炎 | 約18日 |
脳梗塞 | 約35〜60日(回復期含む) |
骨折(大腿骨など) | 約30〜60日 |
認知症 | 約100〜180日(療養型) |
がん | 約10〜20日(化学療法は通院の場合も多い) |
※病状や病院の種類(急性期・回復期・療養型)によって大きく異なります。
■保険を見直す「通院保険を手厚くした方がよい」
●入院保険より 通院保険を重視すべき理由
- 医療の短期化が進行中
- 昔より入院期間が短くなり、日帰り手術・通院治療が主流に。
- 例:白内障・がんの一部治療・整形外科など。
- 入院前後の通院が長引く
- 退院後のフォロー、リハビリ、抗がん剤などは通院で継続することが多い。
- 高額療養費制度がある
- 入院費用は制度でカバーできることが多く、自己負担が意外と少ない。
- 一方で、通院にかかる交通費や薬代は実費負担が大きくなりがち。
● こんな人は通院補償が重要
- がん家系など、長期通院治療の可能性がある人
- 働きながら治療を受けたい人(通院治療で仕事を休まず済む)
- 高齢の親の介護をしている人(長期の入院がしづらい)
● バランスの取り方
- 入院日額を1万円→5,000円程度に減らして、通院補償を充実させるのが最近の主流。
- 特にがん保険は「通院メイン」で構成されている商品が増えています。
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