起業における「小さな失敗」とは、命取りにならない失敗を指します。
許容できるかどうかの判断基準は、簡単に言うと以下です。
【許容できる小さな失敗の基準】
- 時間・お金を取り返せる範囲の損失
(例:数万円〜数十万円の損失、数週間の時間ロス) - 信用を致命的に失わない範囲
(例:一部クレームは出たが誠意対応すれば解決できる) - 撤退・修正ができる範囲
(例:1つの商品が売れないが、別商品に切り替え可能)
【具体例】
失敗例 | その後のマインド | 対策・行動 |
---|---|---|
新商品を出したが全く売れなかった | 「想像と市場は違った。データを取り直そう」 | 顧客アンケートを取り、次は小ロットでテスト販売 |
SNS広告に10万円使ったが反応ゼロ | 「売る前の検証が足りなかっただけ」 | 小予算でABテストをして反応が出るクリエイティブだけに絞る |
クライアントとの契約をミスして小さなトラブルに | 「契約書を甘く見たらだめだ」 | 契約書を弁護士か専門家にチェックしてもらう運用に変える |
【逆に許容できない大きな失敗】
- 数百万単位の借金を個人で背負う(事業規模に対して過大)
- 顧客情報流出など信用を完全に失う事故
- 会社・法人を立ち上げた後、1年で資金ショートする計画性のなさ
→これらは「小さな失敗」とは呼ばず、「起業自体が終了」しかねないリスクです。
【まとめ:小さな失敗を乗り越えるマインドセット】
- 失敗を「市場からのフィードバック」ととらえる
(失敗=悪いことではなく、「今のやり方は違う」という情報) - 小さく始めて、小さく失敗する
(最初から大勝負に出ない、段階的に大きくしていく) - 仮説検証サイクルを回し続ける
(仮説→試す→失敗→学び→修正、これを高速で回す)
【小さな失敗例】
失敗例 | その後のマインド | 対策・行動 |
---|---|---|
セミナー参加者が5人しか集まらなかった | 「告知方法が悪かったか、ターゲットがズレたな」 | 告知経路(チラシ・WEB広告・紹介)を検証。次回は別のターゲット設定も試す |
相談業務で初期ヒアリング不足で提案にズレが生じた | 「事前ヒアリングシートをもっと精緻にしよう」 | 相談前アンケート作成、初回相談を無料・軽めにして精度を上げる |
サービスの提案をしても契約率が低かった | 「ニーズ把握不足+営業トーク改善が必要だな」 | 提案資料のパターンを作成し、顧客の想定問答を練る。クロージング練習もする |
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