■登場人物
- ジャイアン:ごり押しで話を進めるタイプ
- のび太:お人よしで言いなりになりやすい
- スネ夫:口がうまくてちゃっかり者
■1. 契約の【無効】
最初から契約として成立していない状態。法律的に無効。
例:ジャイアンが他人の土地を勝手に売る
ジャイアン「この土地、俺のだから売ってやるよ!100万円な!」
のび太「本当?じゃあ買うよ…」
→でも実はその土地、スネ夫の土地だった。
これは、ジャイアンに売る権限がないため、「そもそも契約が成立していない=無効」です。
つまり、のび太がどんなに納得して買っても、最初から契約はなかったことになるのです。
■2. 契約の【取消】
一旦は契約が有効に成立したけれど、後から取り消してなかったことにできるもの。
例:ジャイアンがのび太を脅して土地を売らせた
ジャイアン「この土地、俺に売れよな!(グッとにらむ)」
のび太「うう…こ、こわいから売ります…」
→のび太は本当は売りたくなかったけど、怖くて契約してしまった。
この場合、契約は一度成立していますが、「脅された(強迫)」ので、
のび太は後から契約を取り消すことができる。
取消すと、最初からなかったことになる(無効と同じ効果)けれど、
「いったん成立してた」点が無効との違いです。
■3. 契約の【解除】
契約はちゃんと成立しているけど、約束が守られなかったから、途中で契約を終わらせること。
例:ジャイアンがのび太から土地を買ったけど、代金を払わない
ジャイアン「この土地買うわ。100万円払うから」
のび太「OK、じゃあ土地あげる」
→でもジャイアン、いつまでたってもお金を払わない。
この場合、契約はちゃんと成立しているけど、ジャイアンが約束を守らないので、
のび太は「もう契約やめる!(解除)」ことができます。
解除は、契約が成立していたが、将来に向かって効力をなくすというイメージです。
■まとめ表
区別 | 成立 | 取消の可否 | 効果 | 例 |
---|---|---|---|---|
無効 | × | 不要 | 最初からなかったことに | ジャイアンが他人の土地を勝手に売る |
取消 | 〇 | 可 | 最初からなかったことに | 脅されて土地を売らされた |
解除 | 〇 | 不要 | 将来に向かって契約を終了 | お金を払わないから契約を解除 |
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