■ 訪問リハビリとは(しくみ・目的)
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)が自宅を訪問し、
- 筋力・体力の維持改善
- 歩行・立ち上がり・移動の練習
- 食事・トイレ・入浴など日常生活動作の訓練(ADL)
※■ADLとは人が生活するうえで欠かせない、基本的な身の回りの動作のことを指します。
- 認知症・嚥下・言語機能のリハビリ
- 住宅環境・福祉用具の助言
- 家族・介護者への介助指導
を行うサービスです。
目的は 「病院のリハビリを家で継続し、できる限り自立して暮らすこと」 です。
■ 利用できる人(対象者)
基本条件は次の通りです。
① 自宅で生活している人
- (施設入所中は原則不可)
② 主治医の「訪問リハビリ指示書」がある人
- 医師の診察 → 計画書作成 → サービス開始
③ 次のような人が主な対象
- 退院後、体力・筋力が落ちた
- 病気・骨折・脳卒中などで動作に不安がある
- 歩行が難しく通院リハビリに行けない
- パーキンソン病・ALS・難病・慢性疾患
- 認知症で生活手順がわからなくなっている
- 寝たきり・要介護で日常動作を取り戻したい
- 介護する家族の負担を軽減したい
👉 高齢者だけでなく若い人も対象になる場合があります
■ 「使えない」ことが多いケース(対象外になりやすい)
以下に該当すると、利用できない/調整が必要になることがあります。
- ① 医師の指示書がない
- ② 通院が十分に可能で「訪問の必要性」が乏しい
- ③ 急性期で医療管理が優先される段階
- ④ 医療的リスクが高すぎる(不安定な心不全・重度の感染症など)
- ⑤ すでに他の在宅リハを過剰に利用している
- ⑥ 入院・施設入所中
- ⑦ 本人・家族の同意が得られない/安全確保が困難
※「できない」と断られても、別の事業所なら受けられる場合あり(目的・状態・保険適用の整理が重要)
■ 利用までの流れ(かんたん整理)
- 1️⃣ かかりつけ医 or ケアマネに相談
- 2️⃣ 訪問リハ事業所へ連絡
- 3️⃣ 医師の指示書 → アセスメント
- 4️⃣ リハ計画書を作成
- 5️⃣ 週1〜2回、1回20〜40分が一般的
👉 介護保険・医療保険のどちらを使うかは状態で決まります
👉 病気の治療が中心で医療的管理が必要なら医療保険、生活機能の維持・介護支援が中心なら介護保険を使います。
■ 費用の目安(介護保険の場合)
- 1回(20分)
→ 約300〜400円前後(自己負担1割の場合)
※ 医療保険適用・難病・高額医療の扱いなどで変わります
※ 交通費が別途かかる事業所もあり
■ 注意点(よくあるトラブル防止)
- 「マッサージ」ではなく目的は機能訓練
- 週1回だけでは効果がゆるやか → 家での自主トレ継続が鍵
- 本人がやる気を失うと成果が出にくい
- 介護者も訓練内容を理解していると進みやすい
- 医師の診察・計画書更新が定期的に必要
- 危険動作(無理な歩行・段差)は必ず相談
- 痛み・発熱・体調不良の日は無理しない
👉 「生活の中で安全にできることを増やす」視点が重要
■ 訪問リハと迷いやすい他サービス
- 訪問看護 … 医療処置・健康管理が中心
- 通所リハ(デイケア)… 施設へ通ってリハ
- 生活リハ … デイサービスで軽運動・活動
👉 目的・体力・家族状況で使い分けます
■ もし相談するなら
いま困っている動作は?
- 例)立ち上がり・階段・トイレ・外出
目標は?
- 例)「一人でトイレに行きたい」
家の環境は?
- 例)段差・手すり・狭い廊下
家族の介助負担は?
- 例)歩行時に転倒防止で常に横についている
👉 これを整理すると、より適切なリハ計画になります。



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