― 容積率・延べ床面積の計算から考える最適解 ―
① まず前提:屋内駐車場は“延べ床面積に入らない”ことがある
法律上、
「駐車場部分の面積 ÷ 駐車場を含む延べ床面積 ≤ 1/5」
までであれば、駐車場部分は延べ床面積から除外できる。
つまり、
📌 20%までの屋内駐車場は “無かったことにできる”=容積率の節約になる
例)
延べ床面積 1,000㎡の建物
→ 駐車場200㎡まで「延べ床扱いにならない」
② 屋内駐車場にするメリット・デメリット
✔メリット
1️⃣ 容積率を節約できる(上限1/5まで)
その分、居室部分や店舗部分を増やせる。
⇒ 都心・準工業・近商地域では特に強力なメリット。
2️⃣ 入居者ニーズが強い(雨に濡れない)
ファミリー物件・高齢者向け物件では顧客満足度が高い。
3️⃣ 資産価値が上がりやすい
屋外より賃料設定が高く、満車率も安定しやすい。
✖デメリット
1️⃣ 建築コストが高い(柱・梁・天井高が必要)
屋外駐車場に比べて坪単価は1.3~1.8倍くらい高くなる。
2️⃣ 車動線の設計が難しい
ピロティ構造・耐震・排気設備などが必要になる場合も。
3️⃣ 1/5ルールを超えると延べ床扱いになる
本来の容積率を圧迫して計画が苦しくなる。
③ 屋外駐車場にするメリット・デメリット
✔メリット
1️⃣ 建築コストが安い
舗装とライン引きだけなら非常に安く収まる。
2️⃣ レイアウトの自由が大きい
敷地の形が悪くても対応しやすい。
3️⃣ 延べ床面積に全く影響しない
容積率を気にせず「居室を最大化」できる。
✖デメリット
1️⃣ 雨が降ると使いづらい → 賃料が下がる
屋内に比べて満車率が下がりがち。
2️⃣ 土地の有効利用効率が低い
平置きは“土地を食う”。
3️⃣ 防犯性が弱い
照明・カメラ・フェンスが必要。
④ 結論:どっちが良い?
▶ 建物の容積率に余裕がない物件 → 屋内(ピロティ)駐車場が有利
延べ床の 1/5 まで “容積率にカウントされない”
居室部分を最大化できる
都心・駅近の土地ほどメリット大
▶ 土地が広い or 容積率が低い地域 → 屋外駐車場でも十分
敷地いっぱいに建てる必要がない
コストが圧倒的に安い
地方や郊外では屋外のほうが一般的
⑤ 実務判断のポイント(あなたの現場向け)
次の質問に答えると、最適解が決まります。
1️⃣ 容積率の上限まで建てる予定?
→ YES → 屋内駐車場が有利
→ NO → 屋外でOK
2️⃣ 入居ターゲットは?
ファミリー・高齢者 → 屋内の満足度が高い
単身者中心 → 屋外でも問題ない
3️⃣ 敷地の形は?
細い・変形地 → 屋内のほうが計画しやすい
広い四角い土地 → 屋外でも十分
4️⃣ 建築コストを抑えたい?
→ コスト重視なら屋外有利



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