1️⃣ 相続トラブルで“逃げる人”の心理構造
相続の場面で、家族会議に来ない・話し合いを避け続ける人には、共通する心理パターンがあります。
❶ そもそも「現実を直視したくない」
- 親の死・実家の処分という現実に向き合いたくない
- 子ども時代の感情や兄弟間の劣等感が刺激される
▶️結果、先延ばしで逃げる行動に
❷ 自分が損をしたくない(でも責任も負いたくない)
- 「損するくらいなら何もしない方がマシ」
▶️しかし、自分から動いて責任を負うのはイヤ
典型的な “ノーリスク型の拒否”
❸ 不動産や相続を理解しておらず、何を決めればいいか分からない
- 実家の評価・共有名義・固定資産税などが複雑
- 分からない → 判断できない → 関わらない
▶️結果、知識不足が逃避につながる
❹ 過去の家族関係のしこりがある
- 親の介護を誰がしたか
- 親に可愛がられた/冷たくされたと思っている
- 「あいつとは話したくない」が根底にあり逃げる
❺ 結婚相手(配偶者)の影響を受けている
- 配偶者が「あなたが損するから口出ししない方がいい」と助言
- 本人よりも配偶者がブレーキになり参加拒否
2️⃣ 家族会議を“避けるための”典型的な言い訳
(※心理と行動は必ずセットになっています)
- 「仕事が忙しい」「タイミングが悪い」
- 「体調がすぐれない」
- 「遠いから」「オンラインが苦手」
- 「任せるよ。みんなで決めて」
- 「今じゃなくていいんじゃない?」(永遠に来ない)
→ “忙しい”は8割が建前、2割が本音
本音は「参加したら決めざるを得なくなる」ための逃避。
3️⃣ なぜ相続は“逃げる人”と“進めたい人”に分かれるのか
相続には、兄弟間で温度差が生まれやすい理由があります。
● Aタイプ:動く兄弟
- 実家の管理・片付け・固定資産税を負担
- 親の介護で関与してきた
- 不動産やお金の状況を把握している
➡ 現実を直視しているため、早く決めたい
● Bタイプ:逃げる兄弟
- 介護にほぼ関わっていない
- 実家の維持費も負担していない
- 不動産の価値やリスクを理解していない
➡ 逃げたままでも困らないため、動かない
問題は、
逃げる側はリスクゼロ、動く側は負担100%
という不均衡が生まれる点。
4️⃣ 逃げる兄弟がいると何が起こるか
✔ 話し合いが進まない
✔ 実家が空き家化して価値が下がる
✔ 固定資産税を誰か一人が負担し続ける
✔ 売却時の判断で揉める
✔ 最終的には調停や裁判で決着することも
特に不動産が絡むと、逃げ続けられるほど負担が集中する兄弟が損をする 仕組み。
5️⃣ “逃げる家族”への対応策(実務的)
① 記録を残しながら淡々と進める
- 連絡した日時、内容を残す
- 後々、「聞いていない」を防ぐ
② 固定資産税の負担を請求できることを伝える
- 共有者は持分に応じて負担が原則
- “払わない自由”は本来ない
③ 専門家(司法書士・弁護士・不動産専門家)を同席させる
- 感情論を排除できる
- 決めるべきことを明確にできる
④ 最終手段:調停 → 審判
- 家庭裁判所での「遺産分割調停」
- 出席しないと不利
- まとまらなければ「審判」で裁判官が決定
6️⃣ 最後に:逃げる心理を前提に“戦略を立てる”のが大事
相続では、“逃げる人が悪い”のではなく、“逃げる心理を理解して対応すること” が重要です。
- 不安だから逃げる
- 失うのが怖いから逃げる
- 兄弟関係がこじれるのが怖いから逃げる
そうした心理構造を理解したうえで、
● 証拠を残す
● 正しい手続きを知る
● 感情ではなく仕組みで動く
ことで、トラブルを最小限にできます。



コメント