介護の場面で湧き上がる怒りやイライラ、虚しさは、未熟さではなく状況に対する正常な反応である。
感情を抑えようとすると、かえって蓄積し、いずれ暴発する。
介護がつらい理由は?
① 生活が“常時割り込み型”になる
- 緊急性が高いことが突然起きる
- でも多くは「今じゃなくてもいい要望・依頼」
- 境目がなく、ずっと気を張らされる
👉 人は「終わりが見えない割り込み」に一番消耗します。
② 感謝より要求が増えやすい構造
- 本人は不安・不自由・恐怖を抱えている
- それが 「要望」「指示」「依存」として出る
- 介護は、やっていないように見える労働
👉 これは人間性の問題ではなく、老いと不安の反応。
③ 役割が曖昧になる
- 親なのか/同居人なのか/介護者なのか
- 家族なのに、拒否しづらい
- でも仕事量は増える
👉 感情が追いつかなくなるのは当然です。
感情整理の第一歩は「コントロールしようとしない」こと
多くの人がここでつまずきます。
- ❌「イライラしないようにしなきゃ」
- ❌「優しくしなきゃ」
- ❌「自分が我慢すれば…」
これ、全部逆効果です。
感情は「抑える」ほど暴発します
まず必要なのは👇
これは怒って当然な状況だ、と認めること
感情整理のための【3段階フレーム】
【STEP1】感情を「善悪」ではなく「反応」として扱う
怒り・イライラ・虚しさは
👉 状況に対する正常な反応
ここでやることは1つだけ。
言語化する
- 「今、私は疲れている」
- 「これは緊急じゃないのに割り込まれている」
- 「自分の時間が奪われていると感じている」
👉 心の中で“実況中継”するだけでOK。
【STEP2】「対応」と「感情」を切り分ける
大事な考え方です。
- 介護対応はする
- でも 気持ちまで引き受けない
例:
- 要望 → 事実
- 嫌な気持ち → あなたの感情
- 不安 → 相手の感情
👉 全部を自分の中に入れない
「これは私の感情」
「これは相手の感情」
頭の中でラベルを貼るだけで、かなり楽になります。
【STEP3】“自分を取り戻す時間”を小さく確保する
ここでよくある誤解👇
- ❌「丸一日休まないと意味がない」
→ そんな時間は来ません。
現実的なのは「10〜15分の避難」
- トイレ・風呂・散歩・コンビニ
- 誰にも説明しない時間
- 何もしなくていい時間
👉 これはわがままではなく、機能維持です。
デイサービス以外で効く「感情の逃がし方」
① 介護の話を“解決しない前提”で話す相手を持つ
- アドバイス不要
- 正論不要
- 「それはしんどいね」と言ってもらうだけ
👉 感情は解決されなくても、理解されると落ち着く
② 「全部やらない」ことを決める
できないことを決めておく。
- 即対応しないでよい要望
- 夜間の軽微な依頼
- 本人ができること
👉 境界線がないと、感情は確実に壊れます。
③ 「これは長期戦だ」と前提を書き換える
介護は短距離走だと思うと折れます。
- 今日うまくできなくてもOK
- 優しくできない日があって当然
- 続けるために力を抜く
最後に、とても大事なこと
穏やかに過ごせない自分を責めないでください
介護は
- 感情を消耗させ
- 自分の人生を侵食し
- 「いい人ほど壊れやすい」
そういう構造です。
あなたが苦しいのは、
ちゃんと向き合っている証拠でもあります。


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