1. 契約不適合責任とは?
売買契約や賃貸契約において、「契約内容と異なる物件」が引き渡された場合、売主や貸主が責任を負う制度です。
これは、2020年の民法改正で「瑕疵担保責任」に代わって導入されました。
✅ ポイント
- 買主・借主は「不適合」だと気づいたら通知 しなければならない(遅れると権利がなくなる可能性あり)。
- 売主・貸主は、修繕や代替提供などの対応 をする必要がある。
2. 修繕義務とは?
賃貸物件では、建物の維持・管理のために貸主が修繕する義務があります。
ただし、借主の過失で発生した破損などは借主負担になる場合があります。
✅ ポイント
- 経年劣化や通常使用での故障 → 貸主が修繕義務を負う
- 借主の故意・過失による破損 → 借主負担
よくある事例と対策
① 賃貸物件でエアコンが故障した
→ 貸主が負担するケース
- もともと設置されていたエアコンが自然故障した場合
→ 借主が負担するケース
- 借主が誤った使い方をして壊した場合
✅ 対策
- 契約前に「設備一覧」を確認し、修繕義務の範囲を明確にしておく。
- 故障時はすぐに貸主へ連絡し、証拠(写真・動画)を残す。
② 中古住宅を購入後、雨漏りが発覚
→ 売主が契約不適合責任を負うケース
- 契約書に「雨漏りなし」と記載されていたのに実際はあった場合
→ 買主が負担するケース
- 「現状有姿(現状のまま引き渡し)」と契約され、事前に確認できた場合
✅ 対策
- 事前に住宅診断(インスペクション)を依頼 し、建物の状態を確認する。
- 契約書に「契約不適合責任の期間・範囲」を明記する。
③ マンションの水漏れトラブル
→ 貸主が修繕するケース
- 天井からの水漏れなど、建物の不具合が原因の場合
→ 借主が負担するケース
- 借主が誤って洗濯機のホースを外して水漏れした場合
✅ 対策
- 保険(借家人賠償責任保険)に加入 し、万が一の費用負担を軽減する。
- 水漏れ発生時はすぐに管理会社・貸主に連絡する。
まとめ
契約不適合責任や修繕義務は、契約書の内容が重要です。
トラブルを防ぐためには、事前確認と適切な対応がカギになります。
気になる点があれば、契約時に細かく確認し、記録を残しておくと安心です!
コメント