1. 利回りが高くてもリスクがある例
たとえば…
A物件:地方の築30年アパート(利回り12%)
B物件:都心近郊の築10年マンション(利回り5%)
数字だけ見るとA物件の方が魅力的に見えますが…
A物件のリスク
- 空室リスクが高い:人口減少が進んでいる地域では、入居者がつかない可能性。
- 家賃が下がる可能性:需要が減ると、どんどん家賃を下げなければならない。
- 売却が難しい:買い手が少なく、将来的に売りたいときに困る。
- 修繕費が多くかかる:築年数が古いと、想定以上のコストが発生することも。
B物件のメリット
- 需要が安定している:就業人口が多い地域では空室リスクが低い。
- 資産価値が下がりにくい:交通アクセスがよく再開発が進む地域なら、価値上昇の可能性も。
- 出口戦略(売却)が立てやすい:買い手がつきやすいので、将来的に現金化しやすい。
2. 地域性・将来性をどう見る?
- 人口動向:将来も人が集まりそうなエリアか?(例:駅前の再開発地域)
- 都市計画:新しい鉄道や商業施設の建設予定はあるか?
- 災害リスク:洪水や地震のリスクが高くないか?
- 生活利便性:スーパー・病院・学校などが近くにあるか?
まとめ:見るべきポイント
チェック項目 | 内容例 |
---|---|
利回り | 表面だけでなく「実質利回り」で判断 |
地域性 | 人口動向・生活利便性・再開発の有無など |
建物の状態 | 修繕履歴・耐震性・管理状況 |
将来の資産価値 | 売却しやすさ・値下がりしにくいエリアかどうか |
◆ 東京23区の特徴
【メリット】
- 資産価値が安定・上昇の可能性あり
→ 港区・渋谷区・千代田区などは特に資産価値が高く、インバウンドや再開発も進んでいる。 - 需要が継続的にある
→ 単身者・共働き夫婦・外国人など、幅広い層の賃貸ニーズがある。 - 出口戦略が取りやすい
→ 売却市場も活発。現金化しやすい。
【デメリット】
- 利回りが低め(4~5%台が多い)
→ 初期投資額が高く、表面利回りで見ると魅力が落ちる。 - 物件価格が高い
→ 同じ利回りなら、より多くの資金が必要。
◆ 多摩地区の特徴(八王子、立川、調布、府中など)
【メリット】
- 比較的安く仕入れられる
→ 同じ広さでも価格が安いため、利回りは高め(6~9%台もあり)。 - ファミリー層の需要がある
→ 郊外のため、子育て世代に人気なエリアも。
【デメリット】
- 場所により差が大きい
→ 駅から遠い場所は空室リスクが高まる。人口減少が始まっている市も。 - 将来の資産価値に注意
→ 賃貸需要が落ちると、資産価値も落ちやすく、売却が難しくなる可能性も。
◆ 比較まとめ
項目 | 東京23区 | 多摩地区 |
---|---|---|
利回り | 低い(4~5%) | 高め(6~9%も) |
安定性 | 非常に高い | 場所により差が大きい |
将来の資産価値 | 高い傾向(特に都心部) | 下がる可能性もあり |
空室リスク | 低い(特に都心や駅近) | エリアにより高くなることも |
初期費用 | 高い | 比較的安い |
◆どちらが良いか?は目的次第
- 「安定した資産形成」→ 東京23区
- 「利回り重視の投資」→ 多摩地区(ただし駅近・需要あるエリアに限定)
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